SpaceFわひね(wahine) 

一人ひとりが思いを、あるときは共有し、あるときは自由にたゆたう。。そんな場所をめざして 

2016年

07月18日

(月曜日)

ははがうまれる

「ははがうまれる」宮地尚子著 福音館
ははがうまれる

過去のことを反芻したり記憶の糸をたぐったりすることは好きではないので、子育て時代を振り返ったりする会話には
問われない限り、あまり参加しないようにしているかもしれません。
自分のていたらくぶりを思い起こすのが怖いからですが^^;
なので、育児書に分類される本を手に取ることなどあまりないですが、著者の名前とタイトルに惹かれ読み始めました。この本を自分が子育て中に読んでいたら、「そうだよね~」と何度もうなづいていたことと思います。
月刊「母の友」に連載されたものをまとめたものです。いずれの章も少頁ながら、どの頁にも深く心に響く内容が詰まっています。自分が漠然といだいていたきたことを言語化してくれることほど嬉しいことはありませんよね、そんな思いをくれた、一冊。
頑張っている若い親御さんたちに手渡したい、一日一項読むだけでもじわ~と効いて肩から力が抜け口がほころんでくるんじゃないかなぁ。。。

「三輪車から自転車へ」
子どもの乗り物といえば、まず三輪車である。幼い子のあのぽよっとした両足が、少しがに股になって、きこきことペダルを動かす姿は、なんとも笑みをさそう。こいだ分しか進まないその律義さが、子どもの一生懸命さと直結している感じがして、見ているだけで愛しくなって、大人のほうが元気づけられる-----三輪車の次は自転車である。----自転車にどうやって乗れるようになるのだろうか。---もっとも多いかもしれないのが補助輪を使うやり方である。----最初は安心感を与えてくれる補助輪。いつの間にか必要がなくなっている補助輪。必要がなくなったら、邪魔っけにさえなる補助輪。親の役割もそんなものかもしれない、と思ったりする。必要がなくなるほうが、こどもは遠くまで行ける。----子どもも時には、親の補助輪になるのかもしれない。

「雨ニモマケズ?」
子どもを励ますときや叱るとき、大人は自分のふがいなさを棚上げにしなければならないことがある。ただ、棚上げにしていることを自覚しているかどうか、ふがいなさを自覚しているかどうかは、口調の柔らかさや表情などをとおして、子どもにも敏感に伝わるのではないかと思う。
子どもであれ大人であれ、雨にも負け、風にも負けるのが人間の常である。そのことを知っている人間からの励ましや説教には、余韻がある。

「成長」
ちなみに「グロウ・アウト(grow out )」という言葉もあって、成長のために今までの服や靴が小さくなったりすることを言う。藍より青く、子どもに親や教師がグロウ・アウトされたとき、それを心から喜び合えるような大人同士になりたいものである。


著者は大学の教員で精神科医師、その専門分野での著書「環状島=トラウマの地政学」を3.11後に、勧められて読みました。「地政学」というキーワードに?のまま読んでいくうちに、"トラウマ"のありように目を開かれた思いがしました。一元的な被害者と加害者の関係を、その周囲も含めた多元的な関係として、トラウマの位相が見えてくるのでした。
環状島

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