SpaceFわひね(wahine) 

一人ひとりが思いを、あるときは共有し、あるときは自由にたゆたう。。そんな場所をめざして 

2015年

11月20日

(金曜日)

最近読んだ本 フィクション

 この秋は映画館や舞台・劇場に行けず、もっぱら隙間の時間を読書に慰めてもらっています。

 昨年本屋大賞を受賞して図書館の予約待ちにくたびれて未読だった「村上海賊の娘(上下)」を、某病院の図書室で借りることができて速読。
いやはや人気が高いわけです。痛快娯楽。
村上水軍は古来より時の権力につかず離れず、時に面従腹背、したたかに荒々しく生きのびてきた民。という半端な記憶はあったものの、ここに描かれている海賊たちの生きざまは現代の倫理観など吹っ飛ぶ力技。
何より主人公の村上景の設定が愉快。映画化の話もあるらしいが、はてさて異色のキャステイングであってほしいものです。

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「三人寄れば物語のことを」は、児童書作家にカテゴライズされることが多い三人の作家の鼎談集。
上橋菜穂子、荻原規子、佐藤多佳子が、それぞれの作品が上梓されるタイミングで企画された鼎談を集めたもの。
そのいきさつが冒頭に書かれています。
予定されていた最初の鼎談日は3・11の翌日。
あの震災直後、ただならぬ事態を察して、上橋菜穂子はほかの二人に異常事態が来ることを予測して連絡をしたそうです。そのおかげで二人は準備を整えることができたとのこと。上橋菜穂子は人類学者としてのフィールドワークで、生命の危険を敏感に察知する能力を鍛えられたと話しています。
鼎談は翌月に持ち越され、そこから三人の濃密な関係が始まり、回を重ねるごとに深まり、互いの作品やファンタジーの先人たちの作品への感想・批評や共有感が惜しみなく繰り広げられて、自分が三人の話をすぐそばで聞いているような臨場感が湧いてきます。
 まさに、語り明かした日々の中で、"物語"の力を信じる三人の熱い作家魂がビンビン伝わってきて、互いに刺激しあい連動しているシスターフッドも感じます。 
上橋菜穂子は守り人シリーズ、荻原規子は勾玉シリーズで日本の児童書のファンタジー界をリードしてきて、ここ数年は児童書の範疇から大きく飛び出して、「鹿の王」や「RDG」の大作が発表されて、ファンタジー好きには嬉しいことでした。
佐藤多佳子はこれまではファンタジー大作とは遠い作家だったけれど、いよいよ満を持して長編ファンタジーが開始。
他の二人の雰囲気とは異なる世界を見せてくれることを期待してわくわくします。

三人9784791768363



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