SpaceFわひね(wahine) 

一人ひとりが思いを、あるときは共有し、あるときは自由にたゆたう。。そんな場所をめざして 

2015年

04月23日

(木曜日)

新聞コラムから

今期のドラマで内容と放映時間がカブっているものがありまして、主演のどちらにも魅かれる身としてはツライ?!

片やヒットメイカー堺雅人主演の「Dr.倫太郎」

Dr倫太郎

初回から違和感。。
倫太郎が大学の精神科医師という設定。学内では"人寄せパンダ"と揶揄される人気医師ながら、患者本位という姿勢・診察方針が経営陣や上層部には受けない。。。
シナリオは前作「ドクターX〜外科医・大門未知子」に続く中園ミホ。今度は精神科ですか・・・
う~ん、大学病院内の胡散臭さは存分にこれから描かれるだろうし、倫太郎もタダの善人では立ち行かなくなるだろうと予想されるものの、どうも非現実的に思えて首をひねっておりましたら、今朝の朝刊の香山リカのコラムでわが意を得たり。

香山リカのココロの万華鏡:科学の目と人間の目 /東京 毎日新聞 2015年04月21日 地方版

 往年の名作「白い巨塔」に始まり、病院や医療の世界を舞台にしたテレビドラマは常に人気だそうで、この春もいくつかスタートした。もちろん娯楽作品とわかって見ているのだが、ちょっと気になる点がある。それは、必ず「良くない医者」が出てくるが、その特徴がいつも同じということだ。患者さんの話を聞かずに短時間診療で終わらせる、診察よりも検査データを重要視する、すぐに薬を出したり手術をしようとしたりする……。じっくり時間をかけて“手当て”をする「医は仁術」的な医者の対極にあるイメージだ。

 たしかに、患者さんのことより自分の名誉や利益だけを重んじるのは、医療関係者として許せる態度ではない。しかし、「検査や薬よりとにかく対話」というのはどうかな、とときどき首をひねってしまう。

 私は研修医や若手の時代、何度か検査の不徹底で患者さんのからだの病気を見逃しそうになり、指導医からしかられた。たとえば甲状腺から出るホルモンの異常でうつ病そっくりの症状が出ることがあるのだが、診察時間のすべてを対話だけにあてて血液検査を忘れたことがあったのだ。また、心臓に異常がないのに動悸(どうき)が続く患者さんに生活改善の指導などを続けたがうまくいかず、軽い安定剤を処方したらすぐにおさまったことがあった。そのときに患者さんが口にした言葉が忘れられない。「最初からこの薬を出してくれたらよかったのに。時間を損しちゃった」

 もちろん、診察に十分な時間もかけず、データだけですべてを判断したり何でも薬ですませようとしたりする医者が患者さんから信頼されないのは、あたりまえのことだ。とはいえ「検査データに頼るのは悪い医者」というのも違う。結局、大切なのは「科学的検査、治療と人間的な医療とのバランス」ということになるのだろう。

 現在の医療制度では外来で患者さんひとりにかけられる時間は、どうしても限られてくる。私の勤務する診療所では原則として「初診20分、再診10分」。この時間内にバランス良く、科学の目と人間の目で患者さんを診てもっとも適切な治療の手段を選んでいくのはかなりむずかしい。

 テレビドラマに出てくる「良い医者」は、ひとりに何十分も時間をかけ、とことん患者さんの話に耳を傾ける。なるほど、患者さんが望んでいるのはこれだな、と思いながら心のどこかで「でも現実的には不可能だな」とため息をついているのである。(精神科医)


香山リカさんが勤務する診療所や大学病院や総合病院とは異なり、個人のクリニックでは診療時間長く設定されていて、倫太郎自身も精神状態のバランスを保つためか、カウンセリングルームに通っては思いのタケを吐き出している様子。ただ、こちらは診療費が高いでしょうね・・・

片や「心がポキッとね」
こちらは、心が折れたことがある人、今まさに折れている人たち(ばかり?)が登場する。
阿部サダヲファンとしては彼が主演というだけで十分なのですが、それでも、初回、サダヲ演ずる春田をサポートする使命感に燃える職場の同僚が、彼に発する、あまりにもステレオタイプな台詞に仰天しましたよ!
"愛溢れる"「心配してます、心を開いてください」攻撃を終始ふりまかれたら、ホンとウザイ!に違いない。ああ、どうしてそっとしておいてくれないんだ、って、それじゃドラマが成立しないんだけどね・・・

精神的な病への理解が進んでいくために、こういったドラマが役立つことももちろんあるとは思うけれど、興味本位が強かったり、ドラマ性を高めるためにますますエキセントリックな話になってきたら辛いなぁ。。。

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