SpaceFわひね(wahine) 

一人ひとりが思いを、あるときは共有し、あるときは自由にたゆたう。。そんな場所をめざして 

2017年

09月17日

(日曜日)

LGBTを読みとく クィア・スタディーズ入門

クィアスタディズ


ようやく読了。たくさんの付箋と充実した時間。私にしては頁を行きつ戻りつしながら、途中で投げ出さずじっくりと読み終えて満足。新書で200pちょっとのボリュームながら内容の濃さは1年間の講義を聞いた印象すらおぼえる。
学問の意義の一つとして、個々人の生活をよりよくするための道標となることと捉えるなら、この本はとても手に取り易くわかりやすく開かれた成果だと私には思えて、十分に理解できたかどうかは自信がないが、セクシュアルマイノリティのことを考える時、かねがね思っていたいくつかの疑問がほぐれる手立てをもらうことができたし、これまでより少し広く深いところまで連れていってもらった思いだ。

クィア・スタディーズの基本理念を何度も繰り返し確認しながら、学問のめんどくささを体感しながら、"知ること"によって、"わかったつもり"の自分の曖昧さを崩し、小さいながらもしっかりした確信をもてる。しかしその確信も確定せず、つねに修正していかなければならないということもクィア・スタディーズの本領だということは、これまでの自分が漠然といだいていたことがあながち間違いではなかったという事にも通じていて、安心もできた。

著者は、本編のまとめの章で、読者がこの本で知ったクィア・スタディーズの基本を携えて自分の事象、テーマに向かって行くことを勧めている。クィア・スタディーズが、セクシュアルマイノリティの社会運動にその多くを負っているため、世の中をよくすることを強く志向する側面があり、そこに、現代の行き詰った状況をなんとかできるかもしれないという望みを持って。。

とても丁寧に書かれている本を紹介したいと思いながら、己の文章力が拙くて、ちゃんと伝えられずもどかしいが、ぜひぜひご一読を。

2017年

07月19日

(水曜日)

女を観る歌舞伎

女を観る歌舞伎
女を観る歌舞伎1


歌舞伎の若手を見るのが楽しみなミーハー歌舞伎ファンです。先立つものが乏しいので年に数えるほどしか行けません。それも幕見席。最近は話題の舞台は幕見席の完売率が高くて無駄足になりスゴスゴと引き下がることもあります。モノによってはシネマ歌舞伎で見られることもありますが、今一つ臨場感が不足するのは否めず。。。
さて、八月の納涼歌舞伎、新作目白押しで、暑さの中、幕見席並ぶのが大変そうだなぁ。。。

酒井順子の著書にはいつも頷くことしきりでチェックしていますが、歌舞伎本を書いているとは気が付かなかった!速攻で読了。
歌舞伎の観方の王道からは外れているかもしれないが、さすが酒井、実に融通無碍です。江戸時代の戯作者の思惑や心理の洞察に大いに納得できます。私も、華麗で荒唐無稽でありえない展開の芝居が好きですが、酒井さんの読みの深さ・広さ・想像力の羽ばたきは刺激的。彼女があげている芝居にはいくつか私も見たものもあり、紙上に繰り広げられる目から鱗の解釈が、なんとも心地よくて、歌舞伎の観方がさらに面白くなってきました!
柚木 麻子 (作家)の書評が、酒井順子の筆力をしっかり捉えてくれていてありがたい。
http://books.bunshun.jp/articles/-/2617

2017年

07月17日

(月曜日)

BAD FEMINIST

バッド・フェミニスト
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タイトルが意味するところをよく把握しないまま読み始め、最初はわが意を得たり、と勝手に思い込み、ページをどんどんめくっていくうちに、私は己の脆さを次々に暴かざるをえなくなりました。
自分が蓋をしていること、気づかなかったこと、知ったかぶりしていたこと、などなどをあきらかにされます。自分を甘やかすことを許している図々しさに「居直るのもいい加減にしろ!」と思い知らされ、己の無自覚さや鈍感さに向き合わざるをえなくなります。。。。
出版社の広告に寄せられた、信頼するコラムニストのジェーン・スーのコメントが私の感じたことをうまく語ってくれています。

2017年

01月13日

(金曜日)

学校が教えないほんとうの政治の話

「学校が教えないほんとうの政治の話」斎藤美奈子著 ちくまプリマ―新書
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中高生向けに、斎藤美奈子がかなりぶっちゃけトーク風に書いています。

東西の政治史もおおまかにとらえざっくり解説してくれているので、私のような老年の政治素人にも、その複雑怪奇な領域がクリアに見えてくるよう(錯覚か?)です。政治問題を避けている成人にもわかりやすい。

とにかく、民主主義の体制を守るために、多数を握る権力者の暴走をさせないバランス感覚を麻痺させないように、というところが伝わるように、これを高校の教科書にしてほしいぞ。

2016年

10月07日

(金曜日)

ぐいぐい読めた

「部長、その恋愛はセクハラです!」牟田和恵著
部長その恋愛は

長年セクシュアル・ハラスメントの実態調査や被害者支援に携わって、関連研究書や論文を多く著している牟田和恵さん。今回は世間のまだまだ浅いセクハラに対する理解をグググッと深めるべく、満を持して?読みやすく手に取りやすい新書で、発表。
帯の上野千鶴子の推薦文のように「一家に1冊、いや、男性ひとりに1冊、本書は『家庭の医学』なみの必需品。あのひとが昇進したら、贈ってあげよう。」
いや、女性も必読。
章立てを見ると、セクハラ男を擁護するものと誤解される方々もいるようですが、どっこい、そこまで相手の懐に入って噛みしめるようにしないとわからんということなんですねぇ、、、、
今手元にないので(出版社には申し訳ないが回し読み中)、正確な文章ではありませんが、
仕事にプロ意識をもって取り組む女性が、職場で出会う男性たちに微笑んだり相槌を打ったりする、、それはあくまで仕事先の人間や上司だから、機嫌を損ねないよう取る手段、ところが男たちには自分への個人的な好意と取る回路に直結。
女性にしてみれば、その回路がわからないから警戒が遅れる。。。

私自身がオヤジ気質成分が他の女性より濃いので自戒しながら読み進めました。とにかく全文を引用したいくらい納得の一冊です。

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